広い海域を畑とみなし、そこへ稚魚を放流して（種苗をまいて）成長させ、成魚を漁獲する漁業を「栽培漁業」という。

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広い海域を畑とし、そこへ稚魚を放流して（種苗をまいて）成長させ、成魚になったところを漁獲する漁業をいう。
伝統的なものとしてサケのふ化放流が有名であるが、近年では種苗の生産、放流、育成管理を行う技術の発達により、八○種に及ぶ魚介類で栽培漁業が取り組まれている。
そのうち、毎年一○○○万尾を超える放流実績を持つものとしては、ホタテガイ、クルマエビ、アサリ、ウニ類、ガザミ、アワビ、マダイなど一○種に及ぶ。

栽培漁業が始まった当初は、瀬戸内海を対象に栽培漁業センターが国により造られ、一九六三（昭和三八）年に設立された瀬戸内海栽培漁業協会に委託して事業を進めてきた。
その後、七九年に全国を業務区域とする日本栽培漁業協会に改組された。

現在、一四ヶ所の国営栽培センター事業場および分場と、五三の都道府県栽培センターが設置されているほか、市町村や漁協等民間でも運営される栽培センターが各地に設置されている。

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