1997年7月に橋本内閣総理大臣は、経済同友会の全員懇談会において、「今後のわが国の外交政策のあり方－対露外交を中心に」というタイトルでの演説をおこない、その内容として「ユーラシア外交」を推進すると公表した。

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ユーラシア外交とは、冷戦終結後に北大西洋条約機構(ＮＡＴＯ)がハンガリー、ポーランド、チェコの3ヵ国の加盟によって東側にも拡大し、このことについてヨーロッパの国々とロシアが合意しているという状況を、極東という視点から見つめるという発想がもとになっている。

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橋本内閣総理大臣は、欧州の新国際政治構造を「大西洋からみたユーラシア外交」と位置づけ、東京に視点をおき、露・中と旧ソ連の国々の中の中央アジア、コーカサスの国々から構成されたシルクロード地域を相手取ったあらたなスタイルの外交を日本からみた「ユーラシア外交」とした。首脳と首脳のあいだだけでなく、各分野での交流が活発になっていることは、「ユーラシア外交」が始まりつつあることのあかしである。しかし、ロシアとの外交において、北方領土問題にとりわけ解決の兆しがあるあけではない。

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