内閣が国の予算編成権を持っている。大蔵省が決める予算の原案（大蔵原案）が基準になる。

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国の予算の編成権、すなわち予算を成形して国会に提示する権利は、内閣が所有しており（憲法７３条５項）、予算の編成は財務省（大蔵省）（主計局を中心に）が執り行なう。２０００（平成１２）年度予算を例に挙げてみると、まず、「概算要請にあたっての基本的な政策」が９９年７月の閣議で決定された。
これに基づき、政府各省庁の予算要請が、９９年の８月末までに大蔵省に移送され、大蔵省では各省の解説を聴取しながら、予算査定の制作を行い、「予算編成方針」や「経済識見と経済管理の基本的態度」にしたがって、いわゆる予算の大蔵原案がまとめられた。
これをもとにして、関係各省庁との協議が行われ、必要な調整を経て、閣議決定され、予算の政府案のあらましの姿（概算）が決まったのが１２月末である。予算協議の経過で大蔵原案に対し、重要政策の費用の引き上げや開設が行われるが、費用間の調整で処理されるために、予算の大蔵原案と政府案とでは、予算の総額に変更がないのが通常である。
その後、予算の形式を整理し、印刷に付して、１月下旬に予算の政府案が内閣から議会に提示された。

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限られた資金の中から、平等に必要な分だけの予算を捻出、配当するのは、多くの手間がかかるのだろう。
数か月にもわたる会議の末、決まった予算だが、それでも場合によっては変更、追加が必要になるようだ。
こうしてみると赤字財政も、仕方ないように思われる。予算一つをとっても、数多くの機関や人が関わっていることを覚えておきたい。